「抜歯しかない」と言われた歯を救う可能性

歯の破折と接着治療

その違和感、もしかして歯の破折かも
しれません

噛むときにズキンとした痛みがある、歯茎が腫れぼったく感じる、歯が浮いたような違和感がある。こうした症状に心当たりはありませんか？

特に、過去に大きな虫歯治療を受けた歯や、神経を取った歯にこのような症状が現れた場合、歯の根にひびが入っている可能性があります。これを「歯根破折」と呼びます。

接着治療について

接着治療とは

接着治療とは、割れてしまった歯の根を特殊な接着材料で再び結合させる治療法です。この技術により、これまで「抜歯しかない」とされていた歯を保存できる可能性が大幅に広がりました。

接着治療の流れ

1. 詳細な診断 CT撮影などにより、破折の程度や範囲を正確に把握します。
2. 感染の除去 破折部分に生じた感染を徹底的に取り除きます。
3. 破折部の清掃 割れた面を丁寧に清掃し、接着に適した状態にします。
4. 接着処置 生体親和性の高い特殊な接着材料で破折部分を結合させます。
5. 経過観察 治癒の過程を慎重に観察し、必要に応じて追加治療を行います。

ただし、すべての破折歯に
適用できるわけではありません

接着治療は画期的な治療法ですが、残念ながらすべての破折歯に適用できるわけではありません。破折の場所、程度、感染の状況などによって、成功率は変わってきます。

しかし、諦める前に一度、接着治療の可能性を検討してみる価値は十分にあります。なぜなら、天然歯を保存できれば、その後の生活の質は大きく向上するからです。

天然歯の根の周りには「歯根膜」という特殊な組織があり、無数の感覚受容器が食べ物の硬さや食感を瞬時に脳に伝えます。トウモロコシの粒々感、りんごのシャキッとした食感、お肉を噛み切る時の満足感――これらの微細な感覚は天然歯でなければ完全には再現できません。

また、一本でも天然歯を失うと咀嚼バランスが崩れ、他の歯への負担が増加したり、歯並びが変化したりする可能性があります。天然歯を保存することは、食事の楽しみを維持し、お口全体の健康を長期的に守ることにつながるのです。

快適な将来のために

天然歯保存への取り組みと、
その後の選択肢

当院では、患者さんの大切な天然歯をできる限り残せるよう、接着治療の可能性を最後まで模索いたします。しかし、残念ながら破折の状況や感染の程度によっては、どうしても抜歯を選択せざるを得ない場合もございます。

そのような時は、患者さんに現状を丁寧にご説明し、十分にご理解とご納得をいただいた上で治療を進めさせていただきます。抜歯という結果になってしまうことは私たちにとっても本当に残念なことですが、当院には第二の選択肢として、インプラント専門医による高品質なインプラント治療をご提供可能です。安心して全てお任せください。

失った歯の機能を最大限に回復し、患者さんが快適にお食事を楽しめるよう、全力でサポートいたします。

歯根破折に関する項目

1.歯根破折とは？

歯根破折とは歯の根っこにヒビが入った状態で、原因は事故やケガなどの外部要因も考えられますが、一番多いのは虫歯治療で歯を削り歯が脆くなっていったから、です。

歯根破折を詳しく知る

2.接着治療について

接着治療とは、割れてしまった歯に対して歯科用接着剤を用いて歯を接着し、再びご自身の歯でものを噛むことを可能にする「人と歯に優しい治療方法」です。

接着治療を詳しく見る

3.破折歯に対する接着治療

歯根破折を起こした歯は通常抜歯するのが一般的でした。
しかし、当院は口腔内接着法もしくは口腔外接着再植法の方法を用いてご自身の歯を残すことができる場合があります。

破折歯に対する接着治療

4.歯の根に違和感を感じる？

噛むときにズキンとした痛みがある、こうした症状に心当たりはありませんか？
もしかしたら歯の根にひびがあり、抜歯しないといけないかもしれません。

歯の根に違和感を感じる？

5.歯根破折に対する質問集

歯根破折の治療における痛みや術後の過ごし方、そして治療の成功率など、皆様がよく気にされる内容をQ＆A形式で回答しています。

骨造成に関する質問集