歯根破折のよくある質問

歯根破折に関する質問集

治療中や治療後の痛みは出ますか?

治療中は局所麻酔をしますので、治療中の痛みはほとんどありません。しかし、治療後に局所麻酔が切れてきたときは痛みが発生します。治療した夜が一番痛むとよく言いますが、鎮痛剤や抗生物質を処方しますので、ご安心ください。

破折歯の接着治療の成功率は?

治療の成功率をよく聞かれるのですが、「成功」と言っても治療対象となる歯根破折の状態が様々なため、単純に成功率何%とお答えするのは難しいです。
しかし、歯根破折の接着治療の症例データをもとにお答えすると、口腔外接着再植法適応症例数243症例のうち、うまくいかなかったケースが27例あり、それを大きく分けると3パターンありました。

  • 再植不可能 3症例
  • 固定除去、同日脱落 1症例
  • 治療後に抜歯 23症例

これをトータルすると、成功率は89%と言えます。
経験や技術、歯科用接着剤の発達により、近年では成功率が向上している傾向があります。しかし、歯根破折の場合、通常は抜歯が当たり前、という歯科医院も少なくありません。歯根破折治療を得意としていたり、接着治療に力を入れている歯科医院でしっかりカウンセリングし治療を受けることを強くおすすめします。

すべて完治するまでどの期間が必要ですか?

口腔内接着法だと、抜歯の必要がなく早い場合はその日に仮歯を作成して装着して治療経過観察期間を過ごすことができるので、早ければ1カ月程で治療が終わることもあります。

口腔外接着再植法の場合だと、抜歯から再植が1日、歯と歯根膜と骨の結合期間で約2〜5週間、仮歯での治療経過観察期間として3〜35週間かかるので、完治までは約9ヶ月ほどかかります。

割れた歯は自然になりますか?

割れてしまったりヒビが入ってしまった歯は、骨のように再びくっつくことはありません。一度割れてしまった歯に自然治癒能力はなく、次第にヒビはどんどん大きくなっていき、放置すると細菌感染が始まり、歯を支えていた骨までもが少なくなってしまいます。

ヒビが入った歯を放置してしまいました、、

できるだけ早めに歯科医院に行きましょう。歯根破折を放置してしまうと、次第にヒビ割れたところに細菌が入り炎症が起こります。そうなると、歯を支えている顎の骨が段々少なくなっていき、治療できることもできなくなってしまう可能性があります。

また、歯の神経が残っている歯であれば、かなりの痛みを伴うでしょう。早急に歯科医院に行くことをおすすめします。

再植して歯と歯茎くっつくまでどのくらいかかりますか?

個人差があるので正確には言い難いですが、歯と歯茎と骨がくっつくまでは約2〜5週間、再びその歯で噛めるようになるには仮歯装着も考えると半年以上はかかります。
完治を早くするには、喫煙を控える、治療した歯でものを噛まない、1日3回以上歯磨きやうがいをするなど、術後の口腔内を清潔に保つことが鍵となります。

歯根破折はどうやって発見するのですか?

歯茎の腫れや歯周ポケットの深さから歯根破折の可能性を疑い、レントゲンやCTで確認します。しかし、レントゲンでも破折線(歯根の割れ目)が映らないこともあるので、マイクロスコープを使用して破折を確認します。破折線は髪の毛よりも細いので、より精密な診察が必要となります。

遠方からですが治療してもらえますか?

遠方からの治療も承っております。患者様のご負担も考えできるだけ来院数を少なくしたいと考えていますが、治療自体が可能か、最低で何回通院が必要なのかは初診時まで分かりません。

また当院では妥協の無い処置、治療を施すことをモットーとしていますので、患者様の来院回数のご希望に添えないこともあるかもしれません。初診時のカウンセリングでしっかりと話し合い、治療のプランを説明させていただきます。

抜歯した場合、ブリッジは可能ですか?

抜歯した部位や状態によっては、ブリッジが不可能な場合もあります。その場合は、入れ歯やインプラントという選択肢もありますので、患者様のご希望に添えるようにしっかりカウンセリングをし、最後まで責任を持って治療させていただきます。

インプラントを見る

妊娠中ですが、歯根破折の治療は受けられますか?

治療を受けることは可能です。
レントゲンやCTや麻酔や処方箋など、ご妊婦様のお体第一に考えさせていただくと、診察・治療内容は限られるかもしれませんが、産後もお子様中心のスケジュールで非常に忙しくなると思いますので、カウンセリングでしっかりと治療計画を立て、ご妊婦様の安全第一で治療させていただきます。

ブリッジの歯が歯根破折してしまいました、、

ブリッジを支える歯が歯根破折してしまった場合の接着治療の予後は、良いものとは言えません。
ブリッジ自体がかなり歯に負担がかかっているので、それにより破折してしまった歯を接着しても、支えている柱が脆くなっているため再び破折する可能性が高くなります。
しっかりと診断した後に、接着治療が不可能と判断した場合は、インプラントや入れ歯を薦めさせていただきます。

歯根破折に関する項目

1.歯根破折とは?

歯根破折とは歯の根っこにヒビが入った状態で、原因は事故やケガなどの外部要因も考えられますが、一番多いのは虫歯治療で歯を削り歯が脆くなっていったから、です。

歯根破折を詳しく知る
歯根破折

2.接着治療について

接着治療とは、割れてしまった歯に対して歯科用接着剤を用いて歯を接着し、再びご自身の歯でものを噛むことを可能にする「人と歯に優しい治療方法」です。

接着治療を詳しく見る
接着治療について

3.破折歯に対する接着治療

歯根破折を起こした歯は通常抜歯するのが一般的でした。
しかし、当院は口腔内接着法もしくは口腔外接着再植法の方法を用いてご自身の歯を残すことができる場合があります。

破折歯に対する接着治療
破折歯に対する接着治療

4.歯根破折に対する質問集

歯根破折の治療における痛みや術後の過ごし方、そして治療の成功率など、皆様がよく気にされる内容をQ&A形式で回答しています。

骨造成に関する質問集
歯根破折に対する質問集