ブリッジ・入れ歯
との違いは?

ブリッジについて

ブリッジの画像

そもそもブリッジとは何?

ブリッジとは、上の画像を見ていただくと分かりやすいかと思いますが、歯を失った部分の両隣の歯を支えにして、そこに橋(ブリッジ)の様に一体型の被せ物を装着して欠損したところを補う治療です。
両隣の歯によって固定されるため安定性が高いことが特徴で、入れ歯のデメリットである「異物感を感じやすい」といった点はなく、治療自体もとてもシンプルなため、治療後の満足度は入れ歯より高いです。

また、保険治療適用のブリッジの場合は、3割負担(場合によっては1割負担)で済むため治療費を抑えられ、さらには外科的処置がないので比較的短期間で治療が終わります。

ブリッジとはどのような治療か?

まずはブリッジの名前の通り、橋渡しができるように両隣の歯を削って整え(後ほど説明いたしますが、これがブリッジの最大のデメリットです)、粘土の様な材料で上下の歯型を取ります。

そして、その歯型をもとにして歯科技工士と連携してブリッジを作製し、患者様の口の中に装着し、噛み合わせなどを微調整したら完成です。治療期間は基本的に1〜2ヶ月で終わります。

ただ、ブリッジを架けるための支えとなる両隣の歯は、健康でありかつ神経がある歯でないと機能しないため、治療ができる患者様は限られてしまうかもしれません。

ブリッジの実際の画像

ブリッジのデメリット

先ほども説明しましたが、ブリッジを行うためには抜けてしまった歯の両隣にある「健康な歯」を削らなければなりません。つまり両隣の歯の寿命を減らしているのです。

ここで、歯を1本失った場合を考えてみましょう。
歯が抜ける前は、両隣の歯と合わせて合計3本の歯で支えていましたが、ブリッジ治療の後は中央にある歯はすでに存在しないため、両隣の2本の歯だけで支えなければなりません。結果として、両隣の歯には約1.5倍の咬合力がかかってしまい、大きな負担になります。

また、ブリッジと歯茎の間に食べかすが詰まり歯石が蓄積されやすいため、きちんと歯磨きができていない場合は、その食べかすが原因で虫歯や歯周病になりやすいです。

ブリッジのデメリットはまだまだあります

保険治療適用の場合、ブリッジの素材はプラスチック(レジンと呼ばれています)と銀で作られるため、セラミックでできた素材とは異なり見た目があまり良くありません。
また、保険適用の素材は耐久性にも問題があり、特にプラスチック(レジン)の場合は咬合力に耐えられないこともあり、ブリッジを支えている歯根の破折や、ブリッジ自体が破損してしまうこともあります。

入れ歯について

入れ歯の画像

入れ歯とは、歯を失った部分を補うために用いる人工の義歯のことです。ブリッジ同様、短期間で治療を行うことができ、保険治療適用の場合は価格を抑えられます。

また、入れ歯治療は外科手術の必要がないため、心臓や血管などの全身疾患をお持ちの方も含めて多くの患者様が治療を行うことができます

入れ歯とはどのような治療か?

まず、顎の形や頬の動きの型取りを行い患者様ごとに模型を作製します。
その模型と咬合器という機器を使って噛み合わせの位置を決定します。特に総入れ歯の場合は歯が一本も存在していない場合の治療になるため、新たに噛み合わせの位置を設定しなければなりません。

十分な検査・診断を行った後は、担当の歯科医師が歯科技工士と連携して患者様のお口に合った入れ歯を作製します。
入れ歯の完成後も徐々に噛み合わせが悪くなったり、違和感が出たりする場合もあるので、定期的なメンテナンスを行う必要があります。

入れ歯とはどのような治療か

入れ歯のデメリット

入れ歯(義歯)は取り外しを前提とした人工歯のため、天然の歯と比べると噛む力が弱くなり、一般的に天然歯の3〜4割ほどの力しか発揮できないと言われています。

そして部分入れ歯の場合、入れ歯を固定するために隣の歯に留め具を掛けるのですが、噛む際に余計な力が留め具を経由して隣の歯に伝わるため隣の歯にダメージを与え、ブリッジ同様に寿命を縮めてしまいます。

また、入れ歯は菌が繁殖しやすいので、毎日の取り外しや洗浄などのお手入れが不可欠となり、手間に感じる方も多いでしょう。

ここまでを総合してインプラントと比較して何が違うのか?

ブリッジとインプラントの比較

ブリッジは抜けてしまった歯の両隣の歯を削る必要がありますが、歯茎の切開などの外科処置は必要ありません。
しかし、両隣の歯がブリッジの土台(支え)となるため、ものを噛むごとに両隣の歯には余計な負担がかかり、結果として両隣の歯の寿命は非常に短命となってしまいます。
以上のデメリットから、一般的にブリッジの生存率は10年間で約50%と言われています。

一方インプラントは、歯茎の切開や骨に穴を開けるなどの外科処置は必要ですが、術後にしっかりとメンテナンスに通っていただければ、インプラントの10年生存率は約90%を超えます。

また、ものを噛む力も天然歯とほぼ同じであり、審美的にもご自身の歯と変わらないほど美しく仕上げることができるため、いつまでも歯の健康寿命をキープすることができます。

入れ歯とインプラントの比較

入れ歯もブリッジと同様に外科処置の必要も無く、治療費も入れ歯の種類にもよりますがインプラントより安く済むことがほとんどです。
しかし、入れ歯は取り外すことを前提とした義歯のため、ものを噛む力が天然歯と比べると約3割しかありません。

また、入れ歯の留め具を掛けた歯にも負担がかかり、健康な歯や歯茎を痛め治療が必要となり、最終的にはものを噛めなくなる恐れもあります。
その点インプラントは、ものを噛む力も天然歯とほぼ同じであり、周りの歯に悪影響を及ぼすこともありません。

長い目で見て、歯の健康寿命をキープし、いつまでもご自身の好きな食べ物を食べて健康に楽しく生きたい!と思う患者様には、インプラント治療が最もおすすめです。

インプラントに関する項目

1.そもそもインプラントとは

名前は知っているが、どんな治療なのか分からない。歯が抜けた時のことを考えて今からしっかり知っておきたい。

そもそもインプラントとは?
そもそもインプラントとは?

2.インプラントの適正費用

自費(自由)診療であるインプラント治療はクリニックによって治療費が異なります。では適正費用はいくらなのか?

適正費用について見る
インプラントの適正費用

3.インプラントの素材

インプラントの構造や作り方、そしてそれらがどんな素材でできているのかを説明しています。

インプラントの素材を見る
インプラントの素材

4.インプラント以外の選択肢は?

歯が抜けた後の治療(歯の欠損治療)にはインプラント以外に、「ブリッジ」と「入れ歯」の2種類があります。

ブリッジ・入れ歯との違いは?
インプラント以外の選択肢

5.難しい前歯のインプラント

高い技術力を求められる「前歯のインプラント」。なぜ前歯は難しいのか?一方、奥歯はどうなのか?

前歯のインプラントの難しさ
難しい前歯のインプラント