インプラントの失敗が心配で迷っている方も、まずはお口と骨の状態を知ることから始めてみませんか。
診断から治療後のメンテナンスまで、一つひとつの段階を大切にご案内します。
気になる点があれば、どうぞ遠慮なくご相談ください。
インプラント治療で失敗と感じる5つの代表例と回避策を歯科医師が解説
「インプラント 失敗」と何度も検索してしまう。
そんな慎重な方にこそ読んでいただきたい、原因と備え方のお話です。
インプラント治療を考えるなかで、失敗という言葉が気になってしまい、何度も検索を繰り返している方は少なくありません。
大切な体に関わる治療ですから、慎重になるのは自然なことだと思います。
この記事では、実際に失敗だと感じやすい代表例を取り上げ、それぞれの原因と防ぐための考え方を整理します。
漠然とした不安を、対策につながる知識に変えていきましょう。
結論を先にお伝えすると、インプラントの失敗の多くは、治療前の診断と準備によって大きく減らせます。
この記事もその考え方を軸に、起こりやすいものから順番に見ていきたいと思います。
インプラント治療で失敗と感じる
場面には共通点があります

ひと口に失敗と言っても、その中身はさまざまです。手術の直後に起こるトラブルもあれば、数年が経ってから現れる問題もあり、その原因も決して一つではありません。
ただ共通しているのは、その多くが偶然ではなく、後から原因をたどれる出来事だという点です。
原因がわかるということは、裏を返せば、事前に対策できる余地があるということでもあるのです。
インプラントの失敗と感じやすい
主な5つの例

ここからは、患者様が失敗だったと感じやすい5つを、それぞれの原因とあわせて見ていきます。
ご自身が抱えている不安と照らし合わせながら、ひとつずつ確認してみてください。
-
インプラントが骨と結合せず外れてしまう
インプラントは、チタンという金属が顎の骨としっかり結びつくこと(オッセオインテグレーションと呼ばれる現象です)によって安定します。この結合が、長く使うための土台になります。
この結合がうまくいかないと、埋めたインプラントがぐらついたり外れたりすることがあります。
原因には、骨の量や質の不足、手術後の細菌感染、喫煙などが関係しています。 -
手術のあとに痛みやしびれ、腫れが長く
続く下の顎には下歯槽神経という太い神経が、上の顎には上顎洞という空洞が通っています。インプラントを埋める場所のすぐ近くに、傷つけてはいけない組織が存在しているということです。
この位置を正しくつかまないまま手術を行うと、神経に触れてしびれが残ることがあります。
逆に、骨や神経の位置を前もって把握しておけば、こうしたトラブルの多くは避けられます。 -
インプラント周囲炎で歯茎が腫れてぐらついてくる
長く使ううえで注意したいのが、インプラント周囲炎です。これは歯周病とよく似た病気で、細菌の感染によって歯茎が腫れ、支えている周りの骨が少しずつ溶けていってしまいます。
進行すると、インプラントがぐらついて支えきれなくなることもあります。
これは治療後の管理に関わる問題で、毎日の歯磨きと、歯科医院でのメンテナンスを欠かさないことが何よりの予防になります。 -
見た目や噛み合わせに違和感が残ってしまう
機能としては問題がなくても、見た目や噛み合わせが想像と違うと、患者様は失敗だったと感じてしまいます。満足度に直結する、決して見過ごすことのできない大切な点だと言えます。
インプラントを入れる位置や角度が合っていないと、歯が不自然に見えたり、うまく噛めなかったりします。
これは技術だけでなく、治療前に仕上がりをどこまで共有できていたかにも左右されます。 -
骨が足りないと治療を断られる、または計画が途中で変わる
骨が足りないからインプラントはできない、と言われて治療そのものをあきらめてしまう方もいます。また、手術の途中で骨の不足が判明し、計画が大きく変わってしまうこともあります。
しかし骨が足りない場合でも、不足した骨を補う治療によって対応できることは少なくありません。
できないと決めつけてしまう前に、まだ選べる道があることを知っておいていただきたいのです。
インプラントの失敗の多くは
診断不足から起こります

ここまでの5つを振り返ると、ある共通点が見えてきます。それは、治療を始める前の診断が十分だったかどうかという点です。多くの問題が、結局はここへ行き着きます。
骨の量や質、神経や血管の位置は、患者様お一人ごとに大きく異なります。
ところが従来の平面のレントゲンだけでは、これらを奥行きまで含めて正しく把握することはできないのです。
CT検査で骨や神経の位置を立体の画像で確認する
そこで重要になるのが、CT検査です。CTを使うと顎の骨を三次元の画像として確認でき、平面のレントゲンでは見えない奥行きや位置関係まで読み取ることができます。
骨の厚みや高さ、神経や血管の通り道を事前に把握できれば、安全な範囲を見きわめたうえで治療計画を立てられます。
これにより、手術の精度と安全性が大きく変わってきます。
つまり、これまで見えていなかったリスクを、あらかじめ「見える」状態にしておくこと。
これこそが、インプラントの失敗を防ぐうえで欠かせない鍵になると、私たちは考えています。
治療前にリスクを洗い出しておく
準備の大切さ
診断と同じくらい大切なのが、見つかったリスクへの備えです。さらに、全身の健康状態や喫煙などの生活習慣も、治療の結果に影響することがわかっています。
当院では、こうした情報を治療の前に丁寧に確認し、患者様と一緒に計画を立てることを大切にしています。
十分に納得していただいたうえで進めることを、基本だと考えています。
インプラントの失敗を防ぐ骨造成と安全な材料への取り組み

先ほど触れた、骨が足りないという問題は、当院がとくに力を入れている分野です。あきらめてしまいがちな場面ですが、適切に対応できる可能性は十分に残されています。
骨が足りない部分に骨を補い、インプラントを支えられる土台をつくる治療を、骨造成と呼びます。
この土台を整えることで、これまで難しいとされた症例にも対応しやすくなります。
当院では、大学院での研究をもとに骨造成の特許を取得した歯科医師が治療を担当しています。
お一人ごとの状態に合わせ、研究の裏づけに基づいた骨造成をご提案しています。
動物由来の材料を使わない安全性への配慮
骨を補うための材料には、さまざまな種類があります。そのなかで当院は安全性を重視し、動物に由来する材料は使わないという方針をとっています。
代わりに用いているのが、患者様ご自身の血液から作製した成分や、ご自身の骨を活用する方法です。
ご自分の体から得たものを使うため、体になじみやすい利点があります。
さらに、体になじみやすい無機の材料を組み合わせることもあります。
状態に応じて材料を選び、体への負担をできるだけ抑えた治療を目指しているのが当院の考え方です。
インプラントの失敗を避けるために
確認したい歯科医院選びの
ポイント

最後に、失敗を避けるという観点から、歯科医院を選ぶときに確認したい点をお伝えします。
CTを使った診断を行っているか、リスクや計画を丁寧に説明してくれるかは大切な目安になります。
あわせて、骨が足りない場合にどう対応できるのか、使用する材料の安全性はどうかについても、納得できるまで質問してみてください。
きちんと答えてくれるかどうかも判断材料になります。
インプラントは、入れて終わりではなく、その後も長く付き合っていく治療です。
気になることを安心して相談できる相手かどうかも、ぜひ確かめてみていただきたいと思います。
当院からのお願い
医療法人社団 誠慎会|峯歯科 高輪松ケ丘